賢者の石の正体は?

まえがき

まず始めに断っておくと、別に気になったわけじゃありません(笑) なんとなく本を読んでいたらこのような話が載っていたということです。

賢者の石っていう名前は聞いたことのある人は多いと思います。 たとえばそれはゲーム中のアイテムであったり、 ハリーポッターの映画のサブタイトルに入っていたり、といったところでしょうか。 でも、この賢者の石、この現実の世界にもそのように呼ばれていたものがある、 というのが今回の話です。

解説

かつて、万物の根源は空気、水、土、火の元素からなるとする考え方がありました。 これは四元素説と呼ばれたものですが、 この説は紀元前に生まれ、その後17世紀まで主流となっていたそうです。 四元素説が支配的だった時代には、金属は元素とは考えられていなかったので、 安い金属から高い金属、すなわち金をつくりだそうと考える人たちがいました。 いわゆる錬金術者(師ともいいますか)というやつですね。

まあ、現代の知識をもってすればこんなのは簡単に批判できちゃうわけですが、 そんな彼らの中に、ゲーバーという、アラビア人で最初の優秀な錬金術者がいました。 この人は四元素説を修正して、第5の元素というものを考え、 これによって鉛などから金がつくれると考えたのでした。

となると、みんなこれを欲しがりますよね?おれも欲しいです(笑)

そうして約1000年もの間、捜し求められたこの第5の元素を、 当時の人々は「賢者の石」と呼んだんだそうです。 もちろん、それが不成功に終わったのは皆さんもご存知のとおりですが。 ただ、その後の化学にとって有用な実験技術などはここで生まれたそうです。

今回の本題とは無関係ですが、錬金術が成功して金が量産できたところで、 金の価値は急落するような?(笑) それとも、金属としての優れた性質を利用したかったのでしょうか。